2026-03-22

【火星の人 (下)】科学的にアプローチしていくのが面白い【感想】

 映画「オデッセイ」の原作小説「火星の人」の感想。下巻まで読んだ。前巻の感想 → 【火星の人 (上)】ドキドキとワクワクの連続だ【感想】



 上巻は割と絶望的な状況で終わったが、下巻ですぐ新たな救出プランが提示された。なるほどね、中国か。その発想はなかった。そして、ヘルメスのカムバック。なかなかに熱い展開だ。
 これで万事解決……とはいかない。ワトニーさんのうっかりミスで地球と通信できなくなってしまう。まあ確かに地球と通信できるならヌルゲーすぎるな。そこから、ワトニーは火星で1人脱出計画を進めることになる。上巻でもそうだったけど、あらゆる困難に対し、科学的にアプローチしていくのが面白いな。火事場の馬鹿力とか都合のいい偶然に頼るのではなく、地味ながらも現実的に解決策を考案し実行に移していく。実に美しい。正直文章だけだと何やってるのかわけわからんところもあったけど。ああ、とはいえ最後宇宙船に穴開けてスラスターにしたりと、全然ド派手な解決策を取るところもあったな。ああいうのはわかりやすくていい。地味なシーンも派手なシーンも映像で見てみたいな。

 最後のワトニーの独白、よかったな。ほんと費用対効果だけを考えるとありえないよな。なんでNASAは、地球は、こんな「愚かな」選択をしたのか。でもその問いに対するワトニーの「答え」はすごい納得のいくものだった。もちろんこれはフィクションだし、ある程度ご都合主義もあるだろうが、確かにそうだよな、と、納得のいく「答え」だった。

 それにしても、ヘルメス収容でエンドなのか。地球に無事戻れるかどうかも怪しい感じだったが。



 うん、面白い小説だった。書評を読んだが、これがデビュー作だったのか。すごいな。あと、火星サバイバルものは前例があるのか。ただ、前例の作品は火星サバイバル以外のドラマも描かれていたところが本作とは違うらしい。
 次は映画かな。Netflixで観れるらしい。映画版も楽しみだ。