2026-06-25

【涼宮ハルヒの直観】自分にとってもタイムリーな話題【感想】

 「涼宮ハルヒの直観」を読んだ。

『涼宮ハルヒの直観』(谷川流/角川スニーカー文庫)

 超超超超超超超超超久しぶりのハルヒシリーズ最新作。奥付を見たら2020年の初版発行だった。とりあえず買っておいて読まずに積んでおいたらしい。
 多くのオタクと同じようにハルヒシリーズは大好きで、むしろハルヒをきっかけにオタク的サブカルチャーにハマるようになったと言ってもいい。もう新作は出ないだろうと思っていた。まだ続きを書く気があったのかと、少し驚きもした。


 「本格ミステリ小説の読者への挑戦」というテーマはなかなか面白かった。それに、自分にとってもタイムリーな話題だった。なぜなら自分は本格ミステリ小説を読むときに本気で犯人推理をしているからだ。

 例えば「屍人荘の殺人」も探偵役による謎解きが始まる前に読書を中断して、何度も何度も読み返しながら犯人が誰かを推理していた。犯人が全然わからなかったけど。

 だから今回の「鶴屋さんからの挑戦状」も謎解きパートが始まる前に自分で推理をしていた。
 ちなみに自分は「犯人の名前を当てろ」という問いかけから、「名前が出ている登場人物が犯人だ」と思い、唯一名前が出ている「ショウコちゃん」が犯人だろうと目星をつけた。そして、ショウコちゃんがどうやって犯行を行ったかのトリックを解き明かせという話だなと思い、推理を進めていた。うん、全くの的外れだった。

 しかし、普通に本格ミステリ小説を謎解きするのではなく、謎解きの様子を俯瞰して見るというのもなかなか面白いな。犯人の名前は「流石にわかるわけないだろ」と思ったが、色々推理する過程は参考になった。参考になったかな?わからない。今後本格ミステリ小説を読むときにこのエピソードを思い出しながら読むことになるのかな。


 今作、全体的にハルヒの言動の描写が多いように感じた。ハルヒシリーズのハルヒはあくまで物語のきっかけであって、実際に話が進む時にその中心となるのはハルヒ以外のSOS団のメンバーというイメージがあるからだ(シリーズの内容は多く忘れているので、間違いがあるかもしれないが)。キョンたちはハルヒが知らないうちに、知られないように、隠密にことを進めることが多いと感じる。そして、事件が解決した後、何事もなかったかのようにSOS団5人がいつもの日常を過ごす───というのがハルヒシリーズの基本的な進み方・終わり方かなと思っている。それこそ七不思議オーバータイム(2つ目の短編)でハルヒがいないうちに七不思議をでっち上げたように。
 だが今回の「鶴屋さんからの挑戦状」は最初から最後まで積極的にハルヒがストーリーに関わっている。蚊帳の外ではない。それがなかなか新鮮だった。あてずっぽナンバーズ(1つ目の短編)にあったハルヒとキョンの2人だけの描写もなかなかレアじゃないか?一次創作ハルヒでラブコメのコメ抜きが味わえるとは思わなかった。


 久しぶりのハルヒ。相変わらず面白いな。「涼宮ハルヒの憂鬱」を初めて読んだ時の感動を思い出す。そういえば、ハルヒはアニメを先に観たかもしれない。
 続きも読みたいが、果たして次が出るのは何十年後になることやら……