先日のホークス対バファローズの15回戦、なかなか面白い決着の仕方だった。
代打柳町申告敬遠からの代打柳田のサヨナラヒットももちろん最高だったが、その後のリクエストが興味深かった。
起こったプレーをまとめると
- 5対5の同点、9回の裏、1アウトランナー満塁
- センターオーバーの大飛球
- センター渡部がグラブに当てるも落球(最初の判定はノーキャッチ。二塁塁審が手を横に広げていた)
- 牧原は打球がグラブに触れた後に離塁しホームイン、得点、ホークスサヨナラ勝ち
といったところか。
この後、オリックスの岸田監督がリクエストをした。この時は何をリクエストしたのかよくわからなかった。そもそもキャッチかノーキャッチのどちらの判定だったかも把握してなかったし。仮にキャッチしてなくてもホームインしているし、キャッチしていたとしてもリプレーを見た感じ落とした後に離塁しているから、どちらにせよセーフじゃん、と思った。
結果的に「判定通りノーキャッチ」(この時初めて元々落球判定だったと知った)で得点が認められ、サヨナラ勝ちが確定した。
ただ、改めて考えるとゲッツーとなり得点も認められず、延長戦に突入する可能性もあったとわかる。
落球判定であれば、塁は全て埋まっているので、通常のヒットと同様に、全ランナーに進塁の義務がある。三塁ランナー牧原はホームへ、二塁ランナー山本祐大は三塁へ、一塁ランナー柳町は二塁へ、もちろん打者走者である柳田は一塁に到達する義務がある。先の塁に到達する前にボールを持った野手が塁に触れたらもちろんフォースアウトである。どれだけ早く牧原がホームに到達していても、各ランナーより先に三塁→二塁へボールが渡りアウトになれば得点は認められない。それがフォースプレーである。
公認野球規則5.08(b)にはサヨナラの場合のみ打者が1塁に触れる事と3塁走者がホームを踏むの2点が成立した場合そこで終了みたいですよ。
— とも (@tomo456y) July 23, 2026
インターネットの議論を見ると「公認野球規則5.08(b)」が適用され、打者走者と三塁ランナーが次の塁に到達していれば、二塁ランナーと三塁ランナーの行動は関係ないという意見が(結構たくさん)あったが、それは違うと思う。公認野球規則5.08(b)に記載されている例外はあくまで「一塁を与えられた」場合、四死球や打撃妨害のような安全進塁の場合であり、今回のように普通のヒットの場合は適用されないはずだ。
したがって祐大と柳町はそれぞれ進塁していないといけないわけだが、リプレー映像を見ると祐大は二塁に留まっており、柳町が二塁に限りなく近づくところで映像が終わってしまった。少なくとも柳町が二塁に触れていればサヨナラ勝ちであることは変わらないわけだが、リプレー映像だけでは確信が持てなかった。
これが1番分かりやすいねほんと pic.twitter.com/48mVpWyvLD
— モアイ悟🗿 (@Satoru8229) July 23, 2026
しかしこちらの現地映像のおかげで柳町がきちんと二塁に到達していることが確認できたので安心した。無事たかほーだ。
オリックス・岸田護監督がリクエスト要求の内容を明かす サヨナラ打の打球を巡って
(パ・リーグ、ソフトバンク6×ー5オリックス、15回戦、オリックス8勝7敗、23日、みずほペイペイ)5ー5の九回1死満塁でオリックス・椋木蓮投手(26)がソフ…
岸田監督のリクエストはやはり落球についてのリクエストだったらしい。しかし捕球してようが落球してようがサヨナラであることは変わらないので、結果として意味のないリクエストだったと思う。リクエストが許される時間は短いので、全ての可能性を考慮していたらリクエスト自体ができなくなってしまうだろう。なので、あの場でリクエストをすること自体は別に変なことではないと思う。仮にリクエストするなら、三塁と二塁のフォースアウトをリクエストすればいいのに(若月もそれをアピールしていたのでは?)と思っていたが
取材タイミングが重なり、若月選手などほとんどの選手を取材できず。明日以降タイミング合えば取材試みます。
— 阪井日向 スポニチオリックス担当 (@SponichiHinataO) July 23, 2026
一塁走者の柳町選手が二塁ベースを踏んでいることを審判団は確認しているとの事なので、仮にアピールが認められても三塁フォースアウトのみでサヨナラは成立です https://t.co/HClZnQHv76
柳町の二塁到達は認められており、岸田監督もそれを確認していたのであれば、岸田監督の言う通りあの場でできるリクエストはセンターのキャッチ判定だけであろう。
【判定検証】2026年7月23日「サヨナラ勝ちは本当に防げなかったのか?」 File No.012|松田貴士(まつだたかひと)
当該プレイ 7月23日に行われたプロ野球の試合で、劇的なサヨナラゲームが生まれました。 【ソフトバンク】代打柳田悠岐がサヨナラ打!オリックスに連勝、4カード連続勝ち越し - プロ野球 : 日刊スポーツ ソフトバンクがサヨナラでオリックスに連勝し、4カード連続勝ち越しを決めた。5-2の9回1死一、二塁で抑えの杉山一樹投手(2www.nikkansports.com試合を決めたのは、1アウト満塁から放たれた中堅への飛球。中堅手がジャンピングキャッチを試みましたが、着地と同時にボールを落とし、その間に三塁走者が本塁へ生還。サヨナラ勝ちとなりました。
また、こちらのnoteにあるように、仮にキャッチに判定が覆ったとしても、離塁が早いかどうかの判定を覆すことにはならないと思う。確かに、仮に離塁が早かったとしても元々ノーキャッチでプレーが続いている、つまり離塁のタイミングに関係ないプレーなので、判定が覆った後に離塁のタイミングを判定するのは理不尽だろう。
【リクエストが成功した場合どうなる?】 pic.twitter.com/2sUCKw53Jw
— 坂井遼太郎 (@ryotarosakai12) July 23, 2026
7月23日の『ソフトバンク vs. オリックス』
9回裏、一死満塁で、柳田選手がセンターフェンス付近へ大きな打球を放ちました。…
色々うだうだ書いたが、元本職の坂井さんがわかりやすくまとめてくださったので、これを読んだ方が早いと思う。
疑問点がスッキリして最後に思ったのは「あれ?じゃあ祐大は三塁に進塁すべきだったのでは?」だ。キャッチの直前まで二塁に留まっているのはいい。落球の後、二塁塁審がノーキャッチ判定しているのだから、一応三塁に進塁すべきでは?と思った。もし柳町が二塁に行ってなかったら大チョンボになったかもしれないぞ。ちゃんと反省して次はしっかり走塁してくれよ、と思ったが
するか・・・⁉︎ この場面で そんな文字通り致命的なミスを・・・⁉︎
あの山本祐大が?いやいやいやいや。
うわー!!
— HAWKS愛好家 (@yuuka112511) July 23, 2026
なるほどっ!!
山本祐大→捕球判定に備えて待機
柳町達→落球判定に備えて進塁
柳田悠岐→1塁ベース踏み済
牧原大成→どっち判定でもセーフの本塁走塁
ホークスすごいやん。。 https://t.co/1tPndX8fOY
あーその可能性があるか!確かにそれなら納得。あの場面でそこまで考えるか?とも思わんでもないが、まあ、プロなら、山本祐大なら、そこまで考慮していたとしてもおかしくないか。二塁に近づいた柳町を見て、「自分はもう進塁しなくても結果は変わらん」と判断した可能性も全然あるな。もちろん本人のみぞ知るところではあるが。
最後に
検討の最中に「公認野球規則5.08(b)」を参照しようとしたが、公認野球規則ってインターネットに無料公開されているものじゃないんだね!?普通にNPBの公式サイトにPDFがあると思ってた。あれ買わなくちゃいけないんだ。知らなかった。これを機に買おうと思う。